作家、ミュージシャン、映画監督として多彩な才能を発揮してきた辻仁成さん。芥川賞やフランスのフェミナ賞を受賞し、国内外で高い評価を受けています。そんな辻さんの実家は裕福だったのでしょうか。また、中山美穂さんとの結婚と離婚の真相、そして現在の活動についても詳しくご紹介していきます。
辻仁成の実家は金持ちなの?
辻仁成さんの実家について調べていくと、確かに裕福な家庭で育った可能性が高いことが分かります。
まず注目したいのが、父親の辻信一さんの経歴です。信一さんは日新火災海上保険に勤務するエリート社員で、一時は将来の社長候補と呼ばれるほど優秀な方でした。猛烈に働く「猛烈社員」として知られ、高度経済成長期という時代背景も相まって、かなりの高収入を得ていたと考えられます。
ただし、最終的には社内の出世争いでライバルに敗れ、晩年は「窓際族」として過ごしたと辻さん自身が明かしています。それでも現役時代の収入は相当なものだったと考えられます。
さらに、父親は地主の家系出身だったといいます。一方、母親の辻恭子さんは福岡県大川市の名士の家に生まれた才女で、高校時代には全国弁論大会の福岡県代表に選ばれるほどの実力の持ち主でした。結婚後も料理教室や刺繍教室の講師として活躍し、地元では「マドンナ的存在」と呼ばれていたそうです。
母方の祖父・今村豊さんは発明家として知られ、「今村製鉄所」を創業して中九州一円で成功を収めました。戦時中は「鉄砲屋豊」と呼ばれ、銃の開発や製造に携わっていましたが、戦後は数々の機械を発明し、自動三輪の耕運機(トラクターの元となったもの)なども開発しています。辻さんは幼い頃、祖父の工場の「大規模な工場群、巨大なクレーンなどの近代的な設備、物凄い数の従業員」を見て、その規模に圧倒されたと振り返っています。
このように、父親の高収入、父方の地主の家系、母親の名士の家庭出身という背景から、辻仁成さんは経済的に恵まれた環境で育ったと考えられます。
辻仁成の年収は何円くらい?
辻仁成さんの年収については、明確な公表はありませんが、複数の情報から推測することができます。
2014年の報道では、印税などで年間1億円以上の収入があると報じられていました。この当時は中山美穂さんとの離婚が話題になっていた時期で、「現在でも印税などで年間1億円以上の稼ぎがあるという辻氏」と女性誌が伝えています。
辻さんの全盛期は1990年代から2000年代初期とされています。1989年に『ピアニシモ』ですばる文学賞を受賞して作家デビューし、1997年には『海峡の光』で芥川賞を受賞しました。この頃は小説がヒットしていたうえに、音楽活動も順調で、映画監督としても実績を出していたため、年収3億円以上とも報じられていました。
2025年現在の推定年収は5000万円以上とされています。過去に作成した楽曲や小説の印税収入があり、安定して高収入であると考えられます。現在の主な収入源は、作家としての著作権収入、音楽活動、エッセイ執筆、大学での客員教授などです。
また、辻さんはパリのエッフェル塔の目の前という非常に価値の高い立地に自宅を所有しており、この不動産の市場価値は数千万円から数億円に及ぶと推測されています。さらにノルマンディにも物件を所有し、2拠点生活を送っているといいます。
辻仁成と中山美穂はどんな馴れ初めだったの?
辻仁成さんと中山美穂さんの馴れ初めは、まるで映画のようにドラマチックなものでした。
最初の出会いは2001年7月、パリのシャルル・ドゴール空港でした。辻さんは偶然中山さんを見かけ、一瞬で心を奪われたといいます。辻さんは後に「わずかに数十秒の一方的な出会いであったが、その佇まいや雰囲気にしっかりとした意志と力強い存在感が表れていた」と語っています。
ただし、この時は辻さんが一方的に中山さんを見かけただけで、二人が言葉を交わしたわけではありませんでした。
運命の再会は、その3ヶ月後の2001年10月でした。空港で中山さんを見かけて以来、ずっと気になっていた辻さんが希望して実現した雑誌の対談で、二人は初めて対面しました。この時、辻さんが発した言葉が「やっと会えたね」でした。初めて会った人にこんなセリフを言うのは驚きですが、中山さんはこの言葉にグッときたといいます。
後に中山さんも「私の一目惚れだった」と語り、対談を通じてお互いを深く理解し合った結果、交際がスタートしました。二人の交際は一度もスクープされることなく、2002年6月3日に電撃結婚を発表しました。当時、辻さんは43歳、中山さんは32歳でした。
中山さんは当時、日本を代表するトップ女優であり、辻さんには2回の離婚歴がありました。そのため周囲からは反対の声もありましたが、中山さんは「私は宝物を見つけました」と語り、芸能活動を休止してパリでの新生活をスタートしたのです。
辻仁成と中山美穂の離婚理由は何だったの?
辻仁成さんと中山美穂さんは2014年7月に離婚しましたが、その理由は複数あったようです。
最も大きな理由として報じられたのが、中山さんの新しい恋でした。中山さんは離婚後、雑誌のインタビューで「好きな人に出会いました」と告白しています。その相手が音楽家の渋谷慶一郎さんでした。辻さんも自身のエッセイで「彼女に新しい人ができたということを昨年末に知ってはいたが、それは誰にでも起こり得る一時的な気の迷いであろうと、時による回復を静かに待った。けれども、願いは届かず、離別は避けられないところにきた」と明かしています。
また、辻さんの外見の変化も離婚の一因と考えられています。2009年頃、辻さんはロックバンド「ZAMZA」を結成した頃から「中性化」を宣言し、ビジュアルが激変しました。肩まであるロングヘアに化粧を施し、女装のようなファッションをするようになり、「時代は絶対、中性ですよ。めちゃかっこいい中性的なおじいさんを目指します」と語っていました。この変化が中山さんにとってストレスになったと報じられています。
さらに、二人の生活のすれ違いも大きかったようです。中山さんは2005年に女優としての活動を再開し、日本とパリを行き来する生活を始めました。物理的な距離が二人の心の距離も広げてしまったのかもしれません。また、言葉も文化も違うパリでの生活や初めての育児が、中山さんにとって相当なストレスだったことも想像できます。
離婚時の親権については、息子の十斗さんが辻さんと暮らすことを選びました。中山さんは「法律上では子どもに対する権利を失ってしまいましたが、息子との関係の中で親であることは永遠に変わらないと言い聞かせて親権を譲ることにしました。そして、それが離婚を承諾してもらうための条件でした」と雑誌で語っています。辻さんは前妻の南果歩さんと離婚した際、長男の親権を渡したことを後悔していたため、今回は親権にこだわったとされています。
辻仁成は現在は何をしているの?
2024年現在、辻仁成さんはフランス・パリを拠点に創作活動を続けています。
宣伝ですみませぬ。2023年。フランス、パリ、オランピア劇場での単独ライブ完全版が配信された。聞いてもらえたらありがたいす。
— 辻仁成 (@TsujiHitonari) December 7, 2025
↓https://t.co/yHI5quMif5
辻さんは現在もパリとノルマンディの2拠点生活を送っています。パリは「仕事をする場所」、ノルマンディは「生活の基盤」と位置付けており、この生活スタイルは2020年のコロナ禍をきっかけに確立したものです。この選択は、後にパリジャンの地方移住ブームの先駆けとなったといいます。
中山美穂さんとの間に生まれた息子・十斗さんは、2022年に大学進学を機に一人暮らしを始めましたが、近くに住んでいるため、お互いの家を行き来して食事を共にすることも多いようです。辻さんは自身をシングルファーザーと呼び、息子との二人暮らしの日々をブログやSNSで発信してきました。料理の腕を奮って息子のために「ムスコ飯」を作る様子は評判となり、料理本も出版されるほどの人気となっています。
2018年には息子とともにYouTubeチャンネル『2G』を開設しました。YouTubeを見ることが好きだった息子に「向いているよ」と勧められ、YouTuberデビューを果たした辻さん。このチャンネルでは弾き語り、手料理、パリの風景など、辻さんらしさが詰まった動画を公開しています。
作家としても現役で活動を続けており、執筆活動や音楽活動、日本経済大学の客員教授など、多方面で才能を発揮しています。エッセイの連載や翻訳の仕事も手がけており、パリではオンラインでの観光ガイドのような仕事もしているそうです。
2024年12月に中山美穂さんが急逝した際には、辻さんは自身のブログでノルマンディの空の写真を添えて追悼の思いを綴りました。12年間ともに家族として過ごした元妻への思いと、息子への配慮がうかがえる内容でした。
辻仁成の実家は金持ち?年収や中山美穂との馴れ初め・離婚理由に現在についても｜まとめ
今回は国内外で高い評価を誇る芸術家の辻仁成さんについて、その実家が金持ちという噂の真相や年収、中山美穂さんとの馴れ初めや離婚理由、さらには現在の活動状況について紹介しました。
リサーチして分かったことをまとめておきましょう。
- 辻仁成さんの実家は、父親がエリート社員で地主の家系、母親が名士の家出身、祖父が製鉄所を創業した発明家という背景から、裕福な家庭だった可能性が高いといえます。
- 年収については、全盛期は年収3億円以上とも報じられ、2014年時点で印税だけで1億円以上、現在は推定5000万円以上の収入があるとされています。パリとノルマンディに不動産を所有するなど、豊かな生活を送っています。
- 中山美穂さんとの馴れ初めは、2001年7月にパリの空港で辻さんが一目惚れし、3ヶ月後の雑誌対談で「やっと会えたね」と声をかけたことから始まりました。2002年に電撃結婚し、パリで生活を始めましたが、2014年に離婚。離婚理由は中山さんの新しい恋、辻さんの外見の変化、生活のすれ違いなどが挙げられています。
現在は息子の十斗さんとパリを拠点に生活し、作家、ミュージシャン、YouTuberとして多彩な活動を続けています。シングルファーザーとして息子を育て上げた辻さんは、これからもパリの地で創作活動を続けていくことでしょう。
